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2017年10月のエントリー一覧

  • 【本の情報】 「風媒社」の稲垣喜代志さん死去

    稲垣喜代志(いながき・きよし=出版社「風媒社」創業者、元会長)さんは28日、大動脈解離で死去した。84歳だった。葬儀は親族で営んだ。喪主は長男収(しゅう)さん。 愛知県刈谷市生まれ。日本読書新聞の編集者をへて63年に名古屋で風媒社を設立。反原発・反戦の立場から地域発の書籍を積極的に刊行した。http://book.asahi.com/booknews/update/2017103100005.html?ref=rss2from ブック・アサヒ・コム 新着記事 http://b...

  • 【本の情報】 ギガマネー 巨大資金の闇―富の支配者たちを狙え [著]太田康夫

     プライベートバンキングと呼ばれる富裕層向け金融業務の実態に迫った本書で、富の集中のすさまじさを知った。世界の全資産の半分近くを資産1億円以上の富裕層が占め、米国などで1千億円以上の大金持ちが増加。世界の金融機関が富裕層の資産管理、運用で競争を繰り広げる様を長年の取材蓄積を生かして活写しており、引き込まれた。 「お金を隠したい」要望が強い富裕層のためにタックスヘイブンを利用する脱税を手助けした金融...

  • 【本の情報】 辻山良雄が薦める文庫この新刊!

     (1)『ビブリオ漫画文庫』 山田英生編 ちくま文庫 842円 (2)『桜の森の満開の下』 近藤ようこ漫画 坂口安吾原作 岩波現代文庫 864円 (3)『えほんのせかい こどものせかい』 松岡享子著 文春文庫 734円 ◇ 一冊の本に魅せられた人は、いつのまにか、その本から魂をも吸い取られてしまうのかもしれない。(1)はつげ義春、諸星大二郎、永島慎二などひと癖ある漫画家たちの描く、「本」をめぐる悲喜こ...

  • 【本の情報】 見つめ直した昭和史 高村薫「レディ・ジョーカー」

     30代後半で作家デビューして以来、実体験の延長で小説を書いていました。『黄金を抱いて翔べ』は会社員だった当時、疲れ果てて大阪市内を歩きながら、銀行強盗でもしたら気が晴れるかな、とふと思ったのがきっかけ。『照柿』に登場する工場も、私が育った大阪の町工場の懐かしい風景です。 『レディ・ジョーカー』も、自らの生活の延長線上で書くはずでした。でも、連載開始直前に阪神大震災が起き、社会をより大きな目でとら...

  • 【本の情報】 美しい響きと心地よさを次代に 山本一力さん

    ■相談 最近の変な日本語に違和感と危機感 ネットではなくテレビ・新聞を見て育った世代ですが、最近使われている日本語に違和感があります。テレビで聞いた「股間に直撃」「たくさんの方が来ていただいて」「自慢の料理になります」。コンビニでの「千円からお預かりします」。おかしいまま次世代に広まるのかと思うと危機感を覚えます。こうした言葉を使う人たちに薦められる本を教えてください。(大阪府、主婦・59歳) ■今週...

  • 【本の情報】 アメリカン・ウォー(上・下) オマル・エル=アッカドさん

    ■紛争地の現実を未来小説に 日本語版の表紙は上巻が赤、下巻が青。大統領選の中継でよく見た、共和党の赤と民主党の青に分断されるアメリカを思い起こさせる。実際、温暖化が進み、化石燃料を禁止にしたい北部と反対する南部の州が対立し、2074年に第2次南北戦争が起こるという小説だ。アメリカの未来への予言とも警告とも受け止められた。 「一切意図してませんでした。厳しい未来の話だとされますが、人によっては現実です...

  • 【本の情報】 「クラウド」「赤塚不二夫」…広辞苑に「のりのり」 10年ぶり改訂、1万項目追加

    岩波書店は24日、広辞苑を10年ぶりに改訂した第7版を来年1月12日に発売すると発表した。1万項目を追加し、計25万項目を収録する。「がっつり」「のりのり」など若い世代が使う口語を加える一方、「給水ポンプ」「スーパー特急」など時代の変化で説明が不要になった言葉は削除した。 広辞苑は1955年、20万項目収録の初版を刊行。91年の第4版以降、改訂のたび項目を増やしてきたが、「日本語として定着した言葉...

  • 【本の情報】 重力波 宇宙の謎解明に新しい窓開く 大栗博司

    ノーベル物理学賞決定を喜び合うキップ・ソーン氏(右)とバリー・バリッシュ氏(カリフォルニア工科大学提供) 今年のノーベル物理学賞は、カリフォルニア工科大学(カルテク)とマサチューセッツ工科大学(MIT)が共同で運営している重力波望遠鏡LIGO(ライゴ)の建設と重力波の直接観測に対し授賞されることになった。 アルベルト・アインシュタインが100年前に予言していた重力波の検証であり、また、宇宙の観測に...

  • 【本の情報】 山田風太郎賞に池上永一さん「ヒストリア」

    第8回山田風太郎賞(KADOKAWAなど主催)は23日、池上永一さんの「ヒストリア」(KADOKAWA)に決まった。贈賞式は11月24日、東京の帝国ホテルで。http://book.asahi.com/booknews/update/2017102400001.html?ref=rss2from ブック・アサヒ・コム 新着記事 http://book.asahi.com/rss/rss2.rdf...

  • 【本の情報】 神秘大通り(上・下) [著]ジョン・アーヴィング

    ■自由になれない、14歳の記憶 1980年代、アメリカ文学を読むのが、ちょっとオシャレだった時代がある(物語の内容がオシャレだっていうことではないんだけど)。ジョン・アーヴィングは当時の文学界のスーパースターだった。『ガープの世界』『ホテル・ニューハンプシャー』『サイダーハウス・ルール』……。懐かしい書名が次々に思い出される。 そのアーヴィングが25年の構想を経て発表した久々の新作が『神秘大通り』であ...

  • 【本の情報】 花びら供養 [著]石牟礼道子

    ■静まった言葉が浮かび上がる美 水俣病を物語った『苦海浄土』を代表作とする石牟礼文学が、私にとって真に迫って感じ取れるようになったのは、アスベスト禍と東日本大震災に遭ってからのことだった。 本書の冒頭に置かれたエッセー「花の文(ふみ)を」を、震災後に初出誌で読んだときのことはいまだに忘れない。震災をめぐる文章の数々に、言葉は浮くものだと痛感させられていた日々の中で、坂本きよ子という女性を、存在を知っ...

  • 【本の情報】 ヒストリア [著]池上永一

    ■沖縄からボリビアへ、魂の奔走 故郷の沖縄を描き続けている著者の4年ぶりの新作は、第2次大戦後に沖縄県人が南米のボリビアに移民した知られざる歴史を題材にした壮大な物語である。 沖縄戦を生き抜いた少女・知花煉(ちばなれん)は、過酷な経験によってマブイ(魂)を落としてしまう。戦後の闇市で成功した煉だが、表に立てた男が共産主義者だったことからアメリカ陸軍の諜報(ちょうほう)部に追われる身となる。ボリビアへ...

  • 【本の情報】 日本男子♂余れるところ [著]高橋秀実

     全編を通じて、これほどこの二文字が頻出する本は珍しいだろう。「男根」。日本の神話からキリスト教まで歴史を遡り、男女に性生活のインタビューも重ねる。 「大きいことはいいことだ」の20世紀史観の象徴とも言える男根だが、『古事記』では「余れるところ」と呼ばれていたとか。確かに数も余っているし、皮もだぶつき気味だと古代の人々の慧眼を著者は絶賛する。 大きさや太さも医学的に優位性は全くなく、指先程度の大きさ...

  • 【本の情報】 混ざり合い、あぶり出される現実 中村文則「R帝国」

     「朝、目が覚めると戦争が始まっていた」――書き出しは最初から決めていた。「いつ起きてもおかしくないことだから」。作家、中村文則さんの『R帝国』(中央公論新社)は、日本社会への痛烈な風刺と挑発に満ちたディストピア小説だ。 舞台は近未来の架空の国。しかし、読み進めれば現実と小説が混ざり合う。これはつくりものだから、と笑うことは誰にもできないはずだ。 「我が国はB国に対し宣戦布告し……」とアナウンサーが話し...

  • 【本の情報】 心を鍛え、自分で「奇跡」を起こす 石田純一さん

    ■相談 息子にアツイ男になってほしい 20歳の息子は、小さな頃から温厚で感情の起伏がない子でした。それも個性と捉えていましたが、最近は「怒るのも時間のムダ」「長い物に巻かれていた方が間違いない」「自分の意見を言ってどうなる」など覇気の無い言動が目立ちます。就職活動などを乗り切れるのか心配です。松岡修造さんではないですが、もう少し「アツイ男」になって欲しいのです。(千葉県、看護師 女性49歳) ■今週は...

  • 【本の情報】 父の逸脱―ピアノレッスンという拷問 セリーヌ・ラファエルさん

    ■虐待防止へ、壮絶な体験つづる セリーヌ・ラファエルさん 「私の子ども時代を一言で表すとすれば、『孤独と恐怖』です」 医師としてがん研究に打ち込む傍ら、仏政府の虐待防止計画にかかわる。充実した日々の陰には、壮絶な子ども時代があった。 娘を一流のピアニストに育てるため、父の常軌を逸した「しつけ」が始まったのは4歳のとき。部屋に鍵をかけられ、1日7時間の練習を強いられた。間違えると尻を革ベルトで打たれ、丸...

  • 【本の情報】 〈くるり・岸田繁の奇想転外〉ヒナまつり [作]大武政夫

    ■『崖の上のポニョ』にあらず“タワマンのLDKのタマゴ” 大武政夫氏のデビュー作品であり、人気連載である『ヒナまつり』。超能力少女と若手ヤクザが共同生活をしながら、事件を解決したり巻き込まれたりドタバタ劇を繰り広げる。中学校やイクラ丼といった、日常的なモチーフが鍵になっている所がこの作品の魅力だ。ヤクザの世界観は徹底して不条理でとぼけたトーンで描かれ、超能力少女の出自も設定が曖昧(あいまい)である。これ...

  • 【本の情報】 テレンス・コンラン マイ・ライフ・イン・デザイン 成功するデザイナーの法則

     ザ・コンランショップで知られる英国の世界的デザイナーの著書『テレンス・コンラン マイ・ライフ・イン・デザイン 成功するデザイナーの法則』(斎藤栄一郎訳)がエクスナレッジから出た。家具やインテリア用品、レストランやホテルの設計・事業を手がける氏の半生や思想が語られる。3456円。http://book.asahi.com/booknews/update/2017101700002.html?ref=rss2from ブック・アサヒ・コム 新着記事 http://book.asahi.c...

  • 【本の情報】 ドラえもん物語~藤子・F・不二雄先生の背中~ [作]むぎわらしんたろう

    ■“最後の弟子”が描く藤子・F・不二雄の素顔 今年の春、「月刊コロコロコミック」創刊40周年記念企画として掲載され、幅広い世代から注目された話題作が単行本化。発売早々に緊急重版するほどの反響を呼んでいる! 作者は藤子・F・不二雄(藤本弘)のチーフアシスタントを務めた“最後の弟子”むぎわらしんたろう。『ドラえもん』に出会ってマンガ家を目指し、19歳のとき藤子プロに入社したという。 ドラえもんの体に入っているタテ...

  • 【本の情報】 煌 [著]志川節子

    ■花火がつなぐ六つの連作短編集 寡作ながら質の高い市井ものを発表している志川節子の新作は、花火を題材にした連作短編集である。 本書には六作が収録されているが、舞台となる時代は元禄時代の一七〇三年から幕末の一八五五年まで、場所も三河、甲府、長崎、越後長岡、江戸と幅広い。当然ながら主人公も異なっている。一作ごとに設定も登場人物も変え、丹念な時代考証を施し、その土地ならではの風俗や人情を描くのは想像を絶す...

  • 【本の情報】 噺は生きている―名作落語進化論 [著]広瀬和生

     落語が音源という形でアーカイブ化され続けている今、異なる演者による同一演目の「聴き比べ」は容易にできるようになり、それは登山に例えるならば、だれがどのルートを辿(たど)ってその山に登頂したかを確認することに近い楽しみがある。 著者の広瀬さんはほぼ毎日どこかで落語を聴いている。同時に音楽誌の編集長を長年務め、音源や映像の書誌情報化もお手の物。つまり、ひとつの噺(はなし)に関して、過去の名人と現在の...

  • 【本の情報】 福永信が薦める文庫この新刊!

     (1)『ワッハ ワッハハイのぼうけん 谷川俊太郎童話集』 谷川俊太郎著 和田誠絵 小学館文庫 961円 (2)『五つの証言』 トーマス・マン、渡辺一夫著 中公文庫 864円 (3)『文芸的な、余りに文芸的な/饒舌録ほか 芥川vs.谷崎論争』 千葉俊二編 講談社文芸文庫 1728円 ◇ (1)谷川さんは長年詩をくすぐってきた。読者をその都度「子供」に戻し、豊かな詩の世界を垣間見せてきた。その彼が「物語...

  • 【本の情報】 FAKEな平成史 [著]森達也

     ドキュメンタリー映画「FAKE」の監督・森達也が同時代人とともに、“平成”という時代を振り返る。対談相手はテレビプロデューサー、ジャーナリストなどさまざまだが、皆、自らの視点で時代と対峙してきた人々だ。 オウム地下鉄サリン事件以降、テレビコメンテーターとして活躍した有田芳生は、オウム信者の映像作品を制作した森との間で、「どこにでもいるいい人」である信者たちが「組織」になると豹変するという構造に話が...

  • 【本の情報】 (オススメ 編集部から)日本国憲法の制定過程

     日本国憲法はいかに制定されたのか。庄司克宏編『日本国憲法の制定過程 大友一郎 講義録』(千倉書房・2700円)が、その経緯を詳述している。 大友一郎氏は敗戦前に内閣法制局に入り、戦後は占領下の憲法問題調査委員会(松本委員会)事務局で制定過程を直視してきた人物だという。本書は大友氏が退官後に慶応大で行った講義をまとめたもので、「ポツダム宣言」の意義や「おしつけ憲法」とならざるを得なかった複雑な背景...

  • 【本の情報】 「彼女」ともう一度“出会って”みては 斎藤環さん

    ■相談 マナーが悪い友人と疎遠になりたい 25年来の友人(二つ年下の女性)と疎遠になる方法を探しています。彼女は食事のマナーが悪く、デパ地下では店員さんに試食のし過ぎを注意されます。言葉遣いも乱暴。会うのは年に1回くらいですが、電話やメール、手紙は月に何回か来ます。返事の回数を減らし、内容も素っ気ないものにしていますが、逆上されないか心配です。何か参考になる本はないでしょうか。(長崎県、主婦・45)...

  • 【本の情報】 久米宏です。―ニュースステーションはザ・ベストテンだった 久米宏さん

    ■「誰もやっていない」貫いて半世紀 メディアに身を置いて半世紀。1985年から18年半続いたテレビ朝日「ニュースステーション」(Nステ)や、TBS「ザ・ベストテン」など、自身がかかわった人気番組の裏話をつづった。 一貫しているのは、「誰もやっていないことをする」というこだわりだ。バラエティーの司会者として人気絶頂時に、ほとんどの番組を降板し報道番組の顔に転身。Nステでは長嶋茂雄さんから終戦直後の思い...

  • 【本の情報】 荒くれ漁師をたばねる力―ド素人だった24歳の専業主婦が業界に革命を起こした話 [著]坪内知佳

    ■とっくみ合いもあり、壮絶な起業物語 大学中退、結婚、離婚を経て幼子を抱えた24歳のシングルマザーがある日、山口県萩市大島の漁師たちと出会う。農林漁業者が食品加工・流通販売も行う「6次産業化」の計画書作成を引き受けた縁で、事業会社の代表に就任。本人が綴(つづ)る壮絶な起業物語だ。 直販に猛反発する漁協相手に一歩も引かない。既存の体制を壊すことにためらう漁師たちと真正面からぶつかり、とっくみ合いの喧嘩...

  • 【本の情報】 枕草子のたくらみ―「春はあけぼの」に秘められた思い [著]山本淳子

    ■定子への鎮魂の書 10月22日は時代祭。古代から近代まで各時代の著名人に扮した市民が、京都御所から平安神宮まで歩く。清少納言と紫式部が同じ車に乗る。「ニコニコしてはるけど、ほんとは仲が悪るう二人やて」という声が見物客から聞こえる。 紫式部が日記のなかで清少納言の悪口を書いている。清少納言は嫌な女だったのか、それとも紫式部の嫉妬か。 山本淳子『枕草子のたくらみ』は意外な真相を明らかにする。『枕草子』の...

  • 【本の情報】 笑福亭鶴瓶論 [著]戸部田誠(てれびのスキマ)

    「鶴瓶」の知られざる逸話が次々紹介される。彼の口述本を企画したものの固辞されたため、膨大な過去記事や発言を総ざらいして仕上げた。こうした「まとめ本」は既読感ゆえに途中で飽きてくるものだが、どんどん引き込まれる。 冒頭から「鶴瓶とは“スケベ”である」と切り込んでいる。主演映画のロケ中、一家に1枚以上のサインを書いたばかりか、風呂まで借りた。数々の武勇伝の背景にあるのは、眼前の相手を喜ばせたいという欲だ...

  • 【本の情報】 動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか [著]フランス・ドゥ・ヴァール/動物になって生きてみた [著]チャールズ・フォスター

    ■進化認知学の世界へようこそ 動物たちは、とても賢い。そんなことわかっているよ、当たり前じゃん、と思った人。逆に、そういうのは非科学的なお話だよね、と思った人。あなたがどちらのタイプであっても、まずはドゥ・ヴァールのこの本を読んでいただきたい。あっと驚くこと請け合いだから。 もしあなたが前者であれば、あなたが思っている以上に動物たちが賢いことがおわかりいただけるだろう。チンパンジーが先のことを見越し...

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