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【本の情報】 噺は生きている―名作落語進化論 [著]広瀬和生






 落語が音源という形でアーカイブ化され続けている今、異なる演者による同一演目の「聴き比べ」は容易にできるようになり、それは登山に例えるならば、だれがどのルートを辿(たど)ってその山に登頂したかを確認することに近い楽しみがある。

 著者の広瀬さんはほぼ毎日どこかで落語を聴いている。同時に音楽誌の編集長を長年務め、音源や映像の書誌情報化もお手の物。つまり、ひとつの噺(はなし)に関して、過去の名人と現在の落語家の演じ方や継承のされ方も俯瞰(ふかん)して一覧できる稀有(けう)な存在。最強の観客だ。

 聴き比べとなると定番の「芝浜」だけが語られがちだが、「富久」「紺屋高尾」「文七元結」なども分厚く取り上げてくれたのがうれしい。山が、エベレストだけではないように。

 比較はしても一番は決めない執筆姿勢も、演者と演目は切り離せない関係にありそれぞれを味わいとして楽しむものだという広瀬さんの落語観が感じられ、頼もしく、心地よい。







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【本の情報】 福永信が薦める文庫この新刊!


 (1)『ワッハ ワッハハイのぼうけん 谷川俊太郎童話集』 谷川俊太郎著 和田誠絵 小学館文庫 961円 (2)『五つの証言』 トーマス・マン、渡辺一夫著 中公文庫 864円 (3)『文芸的な、余りに文芸的な/饒舌録ほか 芥川vs.谷崎論争』 千葉俊二編 講談社文芸文庫 1728円 ◇ (1)谷川さんは長年詩をくすぐってきた。読者をその都度「子供」に戻し、豊かな詩の世界を垣間見せてきた。その彼が「物語」をくすぐった。それがこの本。人間の感情なんて言葉の組み立て次第。コロコロ変わる。そこに文学の可能性がある。約半世紀をかけた3冊がまとめて読める小さな豪華本。巻頭作大傑作。 (2)…




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【本の情報】 FAKEな平成史 [著]森達也






 ドキュメンタリー映画「FAKE」の監督・森達也が同時代人とともに、“平成”という時代を振り返る。対談相手はテレビプロデューサー、ジャーナリストなどさまざまだが、皆、自らの視点で時代と対峙してきた人々だ。

 オウム地下鉄サリン事件以降、テレビコメンテーターとして活躍した有田芳生は、オウム信者の映像作品を制作した森との間で、「どこにでもいるいい人」である信者たちが「組織」になると豹変するという構造に話が及ぶ。統一教会、在特会……平成という時代に注目を集めた組織の暴走過程には、いずれも似たところがあったのではないか、と。集団の勢いを「風」にたとえ、森は「時代が大きく軋むとき、この国はいつも強い風に吹かれていた」と警鐘を鳴らす。次代への教訓として受け止めたい。 (松岡瑛理)







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【本の情報】 (オススメ 編集部から)日本国憲法の制定過程


 日本国憲法はいかに制定されたのか。庄司克宏編『日本国憲法の制定過程 大友一郎 講義録』(千倉書房・2700円)が、その経緯を詳述している。 大友一郎氏は敗戦前に内閣法制局に入り、戦後は占領下の憲法問題調査委員会(松本委員会)事務局で制定過程を直視してきた人物だという。本書は大友氏が退官後に慶応大で行った講義をまとめたもので、「ポツダム宣言」の意義や「おしつけ憲法」とならざるを得なかった複雑な背景などを冷静に考察している。 特に国際連盟の失敗をふまえた戦後処理政策では、連合国が権利として要求する国家改造を日本は義務として履行する立場にあった点、平和主義・国民主権・基本的人権が最重視されてい…




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【本の情報】 「彼女」ともう一度“出会って”みては 斎藤環さん


■相談 マナーが悪い友人と疎遠になりたい 25年来の友人(二つ年下の女性)と疎遠になる方法を探しています。彼女は食事のマナーが悪く、デパ地下では店員さんに試食のし過ぎを注意されます。言葉遣いも乱暴。会うのは年に1回くらいですが、電話やメール、手紙は月に何回か来ます。返事の回数を減らし、内容も素っ気ないものにしていますが、逆上されないか心配です。何か参考になる本はないでしょうか。(長崎県、主婦・45) ■今週は斎藤環さんが回答します マナーの悪い友だちを切り捨てたい? そんなもん簡単ですよ。わざと頻繁に会って彼女が「やらかす」のを待ち、案の定やらかしてくれたらそれを理由に切ればいい。本など…




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【本の情報】 久米宏です。―ニュースステーションはザ・ベストテンだった 久米宏さん


■「誰もやっていない」貫いて半世紀 メディアに身を置いて半世紀。1985年から18年半続いたテレビ朝日「ニュースステーション」(Nステ)や、TBS「ザ・ベストテン」など、自身がかかわった人気番組の裏話をつづった。 一貫しているのは、「誰もやっていないことをする」というこだわりだ。バラエティーの司会者として人気絶頂時に、ほとんどの番組を降板し報道番組の顔に転身。Nステでは長嶋茂雄さんから終戦直後の思い出話を引き出し、「ザ・ベストテン」では「リアル」を伝えるべくテレビに出演しない歌手もランキングに反映させた。お茶の間が親しみやすい柔らかな語り口調や、最新ファッションを取り入れた先駆者でもある…




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